東京都美術館は日本で初めての公立美術館として1926年に開館しました。 それ以来、今日にいたるまでに公募団体とともに長い年月を歩んでまいりました。
その歴史の継承とさらなる発展を図るため、リニューアルオープンを機に2012年度より 「都美セレクション 新鋭美術家」 展を開催しております。
本展覧会は、公募団体に出品する新鋭作家に注目し、個展形式で紹介します。 公募展に出品する新鋭作家の作品をまとめて取り上げる機会は多くありません。 本展覧会は3回目を迎えますが、そうした作家を広く紹介する場として好評をいただいております。 |
出品作家は、昨年5月に開催した27の公募団体による合同展 「公募団体ベストセレクション 美術 2014」 展に出品した新鋭作家のなかから審査により選抜されました。
今回選ばれたのは、瀬島匠(独立美術協会)、島圭史(日本美術院)、高松和樹(独立美術協会)、田丸稔(日本彫刻会)、山田彩加(日本版画協会)です。
日本画・洋画・彫刻・版画による5名の作家を、新作を含めた33点で紹介いたします。…【 主催者 】 |
会期: 2015 2/19(木)〜3/15(日) 展覧会は終了しました。 開室時間:9:30〜17:30 ※3月13日(金)は20:00まで(入室は閉室30分前まで) 会場:東京都美術館(上野公園) ギャラリーC |
画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。 |
都美セレクション 新鋭美術家 2015 展覧会概要説明会 2/18 '2015 |
審査を経て選抜、最終決定した新鋭美術家 5名 に注目! |
【展覧会の構成】 ―「プレスリリース」、「都美セレクション 新鋭美術家 2015」 カタログより抜粋文章です―
|
本展のために幅6mの大作に挑み、迫力ある存在感を打ち出す瀬島匠、日本美術の古典研究から誘発された確かな手法で自らの世界を表す島圭史、斬新な構成力で男と馬を組み合わせた立体像を日本彫刻会・日展に発表し続ける田丸稔、SNSの情報から着想を得、コンピューターで作画し樹脂性絵具で仕上げる高松和樹、「命の繋がり」
というコンセプトで、過去と未来を象徴する時計や生命体を精緻なリトグラフで表現する山田彩加、以上5名の作家による、本展のための新作を含む33点の個性溢れる作品の展示構成です。
|
「都美セレクション 新鋭美術家 2015」展審査委員 |
大谷省吾(東京国立近代美術館企画課企画展室長・主任研究員) 草薙奈津子(平塚市美術館 館長) 建畠 哲(京都市立芸術大学 学長) 南嶌 宏(女子美術大学 教授) 真室 佳武(東京都美術館 館長) |
今年度は、昨年度同様に27の公募美術団体から57名の新進作家の推薦を得た。 内訳は、日本画9名、洋画27名、水彩画3名、版画5名、彫刻10名、工芸3名である。
ベストセレクション展開催中に行われた審査会では、推薦された57名の出品作を対象に、各審査員が5〜7作家を選んだ。 その結果、1票以上獲得した作家は16名(日本画4名、洋画7名、版画2名、彫刻3名)
となり、満票の5票を獲得した彫刻の田丸稔(日本彫刻会)を筆頭に、版画の山田彩加(日本版画協会)、日本画の島圭史(日本美術院)、洋画の高松和樹(独立美術協会)と順次決定し、最後に洋画の瀬島匠(独立美術協会)の年齢が50歳を超えている点を協議した結果、推薦され、昨年同様5名の作家が選ばれた。 |
内覧会の会場風景をご紹介します。画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。 |
瀬島 匠 ・2 《RUNNER 2014》 2014年 油彩、綿帆布 130x130cm 作者蔵 |
新鋭美術家 2015 5名 瀬島 匠、島圭史、高松和樹、 田丸 稔、山田彩加 |
島圭史 ・8 《ねがいぼし》 2012年 岩絵具・和紙 162x162cm 作家蔵 |
||
高松和樹 ・17 《何ダカ意味ガ解ラナイ事ノ為ニ。》 2014年 ジンクレー版画(野外用 顔料溶剤)・アクリル絵具・アクリルガッシュ ・メディウム、ターポリン(白亜地) 194x259cm 作家蔵 |
田丸 稔 ・20 《叙事詩の男と馬》 2012年 塑造(FRP・漆着色) 110x100x60cm 作家蔵 |
山田彩加 ・24 《存在という意味を考えるための ドローイング》 2006年 水彩・アクリル絵具、アルシュ紙 35x28cm 作家蔵 |
『出品作家略歴』 ―「都美セレクション 新鋭美術家 2015」 カタログより抜粋文― |
瀬島 匠 独立美術協会会員 / 東京都町田市、広島県尾道市在住 |
・1962年 広島県因島(現・尾道市)に生まれる ・1989年 武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業 ・1996年 武蔵野美術大学国際芸術都市留学 パリ賞('98)、武蔵野美術大学通信教育課程非常勤講師 ・2013年 東北芸術工科大学芸術学部美術科准教授 |
【公募団体展】・1985年第53回独立展 初入選(以降毎年入選) ・1992年第60回独立展 田辺憲三賞 ・1993年第61回独立展 小島賞 ・1994年第62回独立展
野口賞 ・1995年第63回独立展 安田火災美術財団奨励賞 ・1998年第66回独立展 高畠賞 ・1999年第67回独立展 奨励賞('00〜'02)
・2003年第71回独立展 独立賞・2004年第72回独立展 会員推挙 【個展】・2013年「瀬島匠展」上野の森美術館(東京)等多数 【グループ展】・2014年「N+N展2014
油絵の魅力 うつくしい いろ・かたち・マティエール―世代を超えて伝わるもの」練馬区立美術館(東京)等多数。 |
島圭史 日本美術院特待 / 富山県高岡市在住 |
・1976年 兵庫県西宮市に生まれる ・2001年 東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業 ・2003年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻修了 ・2006年 東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻(日本画)修了、博士号(美術)取得 ・2014年 富山大学芸術文化学部准教授 |
【公募団体展】・2001年第56回春の院展 初入選('02,'05,'07〜'14)、再興第86回院展 初入選('02,'03,'05,'08〜'14) ・2012年第97回院展
日本美術院賞(大観賞)、天心記念茨城賞、特待推挙 ・2014年第69回春の院展 日本美術院春季展賞 【個展】・2012年「―ひかりのいろ―島圭史日本画展」日本橋三越本店(東京)等多数
【グループ展】・2014年「天心の思い描いたもの―ぼかしの彼方へ」茨城県近代美術館等多数。 |
高松和樹 独立美術協会会員、宮城県芸術協会委員 / 宮城県仙台市在住 |
・1978年 宮城県仙台市に生まれる ・2001年 東北芸術工科大学美術科洋画コース卒業 ・2002年 東北芸術工科大学美術科洋画研究生修了 ・2011年 宮城県芸術選奨 新人賞 |
【公募団体展】・2002年第70回独立展 初入選(以降毎年入選) ・2007年第75回独立展 新人賞('08) ・2012年第80回独立展 80回記念賞、独立賞
・2013年第81回独立展 会員推挙 【個展】・2014年「Spiral of Emotions」Corey Helford gallery(ロサンゼルス、アメリカ)等多数 【グループ展】・2015年「FLOATING INTERSECTIONS Group Show」Pink Zeppelin Gallery(ベルリン、ドイツ)等多数。 |
田丸 稔 日展会友、日本彫刻会会員、岡山県美術家協会会員 / 岡山県倉敷市在住 |
・1968年 島根県松江市に生まれる ・1991年 岡山大学教育学部特別教科(美術・工芸)教員養成課程卒業 ・1993年 岡山大学大学院教育学研究科美術教育専攻修了 ・2009年 倉敷芸術科学大学芸術学部メディア映像学科准教授 |
【公募団体展】・1990年第22回日展 初入選(以降毎年入選) ・1991年第21回日彫展 初入選(以降毎年入選) ・1996年第26回日彫展 日彫賞 ・2002年第34回日展
特選('06) ・2014年改組 新 第1回日展 審査員 【グループ展】・2013年「アートの今・岡山2013―BODY 身体の記憶―」岡山県天神山文化プラザ等多数。 |
山田彩加 日本版画協会会員 / 東京都町田市、沖縄県読谷村在住 |
・1985年 愛媛県今治市に生まれる ・2008年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業 ・2010年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程版画研究領域修了 ・2014年 東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了、博士号(美術)取得 |
【公募団体展】・2008年第76回日本版画協会展 初入選('10〜'14) ・2010年第78回日本版画協会展 山口源新人賞 ・2014年第82回日本版画協会展
準会員最優秀賞、会員推挙 【個展】・2014年「山田彩加―命の繋がり―」シロタ画廊(東京)等多数 【グループ展】・2014年「2014杭州芸術博覧会 7th HANGZHOU ART FAIR」世界貿易センタービル展示場(杭州・中国)等多数。 |
お問合せ:03-3823-6921
美術館サイト:http://www.tobikan.jp/ 主催:東京都美術館(公益財団法人 東京都歴史文化財団) 協力:コエドブルワリー |
参考資料:Press Release、「都美セレクション 新鋭美術家 2015」カタログ他。 |
ご意見ご感想は yashio@mui.biglobe.ne.jp | ||||
Copyright © 2002-2015 Yashio.ALL Rights Reserved. |